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脊椎手術後に発症した学童期脳脊髄液漏出症

脊椎手術後に発症した学童期脳脊髄液漏出症

【目的】脊椎手術後に発症した脳脊髄液漏出症を提示し、学童期症例の診断と治療を中心に考察を試みた。

【対象と方法】脳脊髄液漏出症と診断した20歳未満の510例(男性255例、女性255例、平均年齢14.0歳)のうち、脊椎手術後に発症した3例を提示し、脳脊髄液漏出症の病態について検討した。

【症例1】13歳男性。脊髄終糸脂肪腫手術後より、歩行障害、平衡機能障害が出現した。RI脳槽シンチでは、髄液漏出像を認めなかった。硬膜外生理食塩水注入の効果確認後にブラッドパッチを施行、諸症状は改善した。

【症例2】19歳女性。脊椎側弯症手術後、起立性頭痛が出現した。MRIにて、びまん性硬膜肥厚と硬膜外異常水信号域を認めた。ブラッドパッチを施行、起立性頭痛の改善を認めた。

【症例3】18歳女性。肥厚性終糸手術後、起立性頭痛が出現、持続した。CTミエロ、RI脳槽シンチでは頚胸椎移行部、腰椎より髄液漏出像を認めた。ブラッドパッチを施行、起立性頭痛の改善を認めた。

【考案】脊髄手術後に強固な起立性頭痛や神経学的に説明困難な症状が持続する場合は、脳脊髄液漏出症が存在している可能性がある。診断は、頭部および脊髄MRIによる低髄液圧所見が重要である。また画像検査にて漏出が判然としない症例では、硬膜外生理食塩水注入の効果が診断に有用である。脊椎手術後に発症した学童期脳脊髄液漏出症に対しても、ブラッドパッチが有効であるため、本症を疑うことが大切である。

【結語】学童期脊髄手術後に難治症状が持続する症例では、脳脊髄液漏出症を鑑別診断として考慮すべきである。