新入生歓迎会
- 2009.07.02
- スポーツ

私は学生時代、バドミントン部と陸上部に所属していました。
先月初旬に慈恵医大バドミントン部の、そして先日、慈恵医大陸上部の新入生歓迎会が行われ、それぞれに参加してきました。
現役部員は、ほとんど医学生です。
部活動の他に、今の医学生がどのような考えを持っているかなど、貴重な話をたくさん聞けました。
懸念していた、産婦人科、小児科、外科医師の減少に関しては、少しずつ志望者数が増えつつある傾向との事で、少々安心しました。
しかし、脳神経外科医師志望は、相変わらず減少傾向にあるようで、頭の痛い問題です。
また現役部員から、様々な質問を頂きましたが、どれも将来、いかに良い医師になりたいか!という強い気持ちが伝わってきました。
医師の倫理低下など一部で囁かれていますが、少なくとも慈恵医大バドミントン部、陸上部のメンバーに関しては、全く心配していません。 彼ら、彼女らは、高木兼寛先生の「病人を診よ!」の建学の精神を実践する医師になるだろうと、期待をしています。
また私自身としては、先輩医師の方々に脳脊髄液減少症の宣伝を忘れずに行ってきました。
高橋浩一 先生
もう、20年?も経つのに、いまでも、新入生歓迎会に出ていらっしゃるのですね。
若さを保つ秘訣ですね。
実は、私も、今でも後輩の演奏会には、出かけております。
愚息は、昨年度、大学を卒業しましたが、やはり、歓迎会に呼ばれていました。
私もそうでしたが、「お財布」を頼りにされているようでした。汗
ところで、脳脊髄液減少症のことで質問です。
症状が、「起立性調節障害」とよく似ている場合もあるといことは解りました。
では、気持ちの面ではどうでしようか?
例えば、気持ち的にも、自閉的というか、鬱的というか、他者との接触を避けたくなるような症状を呈するのでしょうか?
もしそうだとしたら、あの「賑やかで明るい」40人の教室こそが、この病の子には、なかなか厄介なものになると思うのですが…
元気なとき、学級に行けても、いざ教室にはいると、友だちの声がうるさくて我慢が出来ない…みたいな。
私たち教員も、絶不調のときは、「せめて、1クラスが、この半分の人数で、もう少し静かだったら…」なんて思うものですから。
もしそういう症状もあるのなら、脳脊髄液減少症の児童・生徒は、大人より配慮が必要です。
大人は、自らをひとりにすることが出来ますが、子どもは、特に学校では、それが難しいですから。
そこに、「生徒8人に先生1人(わが県の場合)」という特別支援学級の意義が見いだせますね。
あきちゃんで~す様
コメントありがとうございます。
後輩達はいつまでたってもかわいいものですし、先輩の方々とお会いさせて頂く事も、いつも刺激になります。
ところで御質問の件ですが、重要な点です。
人間には心・技・体が大切ですが、体調が不良になると精神面にも影響がでます。そこで、周囲から理解されなければ、さらにストレス、不安が強くなります。
精神疾患の素因がなくとも、精神的に不安定になるのは、人として理解できます。ただ、落ち込む一方では良くないので、精神支援が重要と考えています。ただし、脳脊髄液減少症は精神疾患ではないので、抗精神薬投与などは効果的でない事が多いです。
また、あきちゃんで~す様の御指摘のように、学校に復帰されても、周囲についていけない、マイペースで行動しにくい、などにより体調を崩される方もいます。
まさに仰る通りで、体調が万全でない子ども達には特別支援学級は異議があると思います。
高橋浩一先生
お返事ありがとうございました。
昨年度まで在籍していた学校では、週に4時間、特別支援学級の授業をお手伝いしていました。
生徒たちは、とてもゆっくりではありますが、丁寧に課題に取り組むことが出来て、通常学級の生徒などより、よほど落ち着いて学習に取り組んでいました。
もちろん、「わさわさガヤガヤ」した中で賑やかに過ごす、ということは、これから、目の回るような社会に出て行く上で、重要なことだとは思います。
でも、「落ち着ける場」を「特別に」確保してあげなければいけない場合も多いですよね。
そういう意味で、国の特別支援教育の指針には、残念な部分もあります。
「とにかく、なるべく通常学級で一緒に教育をすることが有効」という考え方がその根底にあるからです。
一時は、特別支援学級の廃止か?という方向にまで行きかけました。
そこは現場の反対などで、何とか踏みとどまりましたが…
この状況は、文科省でも厚労省でも同じように思えます。
脳脊髄液減少症に対する一連の政策にも、まず第一に「経費の節減ありき」で、何のための「国民主権」か、が問われている現状なのだと思います。
高橋浩一 先生
以前ご紹介いただいた「おせつ様」のブログで、特別支援教育について、読者の方からご質問を受け、少々書き込んでみました。
高橋先生や、このブログをご覧の方も、ご一読くだされば幸いです。
http://blog.goo.ne.jp/shiori491122/e/b57ba9c8e3b18258e1ca3c3a5267ffd9
追伸:「白い航跡」は明治維新になりました。
高木先生の診察の原点が戊辰戦争にあるとは、思いも寄りませんでした。
あきちゃんで~す様
コメントありがとうございます。
特別支援学級の事など、いろいろ御教授頂きありがとうございます。
私は今まで、なるべく通常学校への復帰を目標にすべきと考えていましたが、最近は臨機応変に判断すべきと考えを変えております。
またこの問題、近々、某市で講演の機会を頂いております。より有用な情報提供できるよう頑張りますので、今後とも御指導お願い申し上げます。
高橋浩一 先生
特別支援学校(学級)への転入は、小・中学校への転入と違い、児童・生徒の状況や保護者の意思・医師の診断等を確認する「就学指導委員会」という会議を経て行われます。
脳脊髄減少症のお子様は、大集団で生活することに、かなりの困難をかかえていらっしゃるようです。
病状が回復すれば、小・中学校への復帰ももちろん可能ですから、特別支援学校を「緊急避難場所」的に考えることも、本症の場合には、必要かと存じます。
あきちゃんで~す様
コメントありがとうございます。
>特別支援学校を「緊急避難場所」的に考えることも、本症の場合には、必要かと存じます。
すごく納得した感じです。
特別支援学校というと、マイナスなイメージの感覚がありましたが、将来につなげるための緊急避難所として、プラスのイメージでとらえる事が大切ですね!
「脳脊髄液減少症・子ども支援チーム」でも、特別支援教育に対して、様々な働きかけをなさっているようですね。
「各県教育委員会の取り組み」について、アップされていますね。
http://www.kodomo-cfh-support.net:80/
あきちゃんで~す様
コメントありがとうございます。
「脳脊髄液減少症・子ども支援チーム」のお力は言葉では言い尽くせません。診断・治療はもちろん、その後の教育の問題など多大な御尽力を賜っております。
私も微力でありながら、協力させて頂きたいと考えております。