脳脊髄液減少症や水頭症など脳脊髄液循環障害を専門に診療を行っている高橋浩一の公式サイトです。

プラス1年

プラス1年

7月24日、スポーツの日

本来なら東京オリンピックが開催されていました。

大変な状況の中、池江璃花子さんのメッセージに、感動を頂きました。

https://www.nikkansports.com/sports/news/202007230000940.html

大変な時、スポーツやエンターテイメントは大きな力、希望、夢を与えてくれます。

あと1年後のオリンピックに向け、力を合わせて,素敵な世界になることを切に祈ります。

<メッセージ全文>

池江璃花子です。

今日は、1人のアスリートとして、そして1人の人間として、少しお話しさせてください。

本当なら、明日の今ごろ、この国立競技場ではTOKYO 2020の開会式が華やかに行われているはずでした。

私も、この大会に出るのが夢でした。

オリンピックやパラリンピックはアスリートにとって、特別なものです。

その大きな目標が目の前から、突然消えてしまったことは、アスリートたちにとって、言葉にできないほどの喪失感だったと思います。

私も、白血病という大きな病気をしたから、よくわかります。

思っていた未来が、一夜にして、別世界のように変わる。それは、とてもキツい経験でした。

そんな中でも、救いになったのはお医者さん、看護婦さんなど、たくさんの医療従事者の方に、支えていただいたことです。

身近で見ていて、いかに大変なお仕事をされているのか、実感しました。

しかも今は、コロナという新たな敵とも戦っている。

本当に感謝しかありません。ありがとうございます。

2020年という、特別な年を経験したことで、スポーツが、決してアスリートだけでできるものではない、ということを学びました。

さまざまな人の支えの上に、スポーツは存在する。本当に、そう思います。

今から、1年後。

オリンピックやパラリンピックができる世界になっていたら、どんなにすてきだろうと思います。

今は、一喜一憂することも多い毎日ですが、一日でも早く、平和な日常が戻ってきてほしいと、心から願っています。

スポーツは、人に勇気や、絆をくれるものだと思います。

私も闘病中、仲間のアスリートの頑張りにたくさんの力をもらいました。今だって、そうです。

練習でみんなに追いつけない。悔しい。そういう思いも含めて、前に進む力になっています。

TOKYO 2020。

今日、ここから始まる1年を単なる1年の延期ではなく「プラス1」と考える。

それはとても、未来志向で前向きな考え方だと思いました。

もちろん、世の中がこんな大変な時期に、スポーツの話をすること自体、否定的な声をあることもよくわかります。

ただ、一方で思うのは、逆境からはい上がっていく時には、どうしても、希望の力が必要だということです。

希望が、遠くに輝いているからこそ、どんなにつらくても、前を向いて頑張れる。

私の場合、もう1度プールに戻りたい。その一心でつらい治療を乗り越えることができました。

世界中のアスリートと、アスリートから勇気をもらっているすべての人のために。

1年後の今日、この場所で、希望の炎が、輝いていてほしいと思います。

競泳選手

池江璃花子

本日はありがとうございました。